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石川歯科医院

川口市の石川歯科医院です。
歯科情報や川口市の情報を発信しております。
ぜひ参考にしてくださいね。

 お年寄りの亡くなる原因のトップを占めるのが肺炎であると言われています。
 肺炎というと風邪をひいてそれがおもくなってしまったというイメージですが、実は肺炎の原因の多く(7割以上という報告もあります)が誤嚥性の肺炎であると言われています。
 誤嚥とは、ものを飲み込むときに誤って気道に入ってしまうことですが、元気な人であればめったになく、そうなったらとてもむせてしまいますが、お年寄りで体の反応が弱ってしまった方が、繰り返しむせてしまい、むせても入ってしまったものを充分出し切れない状態が続くと肺炎になりやすくなります。
 さらに深刻なのは、ものが誤って気道に入ってもむせない(不顕性誤嚥)場合で、多くの場合は発熱を繰り返し、さらに重篤な肺炎にかかってしまうことになります。
 また、脳卒中(脳梗塞、脳出血など)の後遺症で、口から食事が採れずに、胃ろうや、鼻からのチューブ食になっている方が、誤嚥性の肺炎になってしまうことがあります。これは、基本的に口からものを食べないからといって、お口の清掃が行われないため不潔になり、その中の細菌が唾液と一緒に気道に入り肺炎を起こしてしまうからです。残念ながら口から食事をとらない方も唾液を飲み込み続けているということが忘れられがちです。

 そこで、むせることが多くなってしまったり、発熱を繰り返すような方は、一度嚥下の検査をし、正しく飲み込めているか確認し、必要な摂食指導を受けることをお勧めします。
 当院でもある程度の検査はしますが、現在川口工業総合病院の摂食・嚥下外来と提携し必要な検査を受けられるようご紹介するシステムができています。
 また、逆に現在胃ろうや経鼻栄養で生活している方もできるだけ口から食事をとることを望まれる場合、検査することによりその可能性や、今後努力するべきことが見えてきます。
 さらに、寝たきりの方で、どうしても移動できないようなときは、日大歯学部病院との連携で、往診で詳しい検査を受けるようご紹介することが可能です(この場合は住所によってダメな場合があります)。
 以上のように、飲み込みの検査も大事ですが、どんな状態でも、お口の中を清潔に保ち細菌が少ない状態にすることは特に高齢の方の肺炎予防には有効であるといえます。
 当院では、定期健診のときには、虫歯や歯槽膿漏だけでなく、口の中のでき物や飲み込みのチェック、さらにクリーニングを行っています。是非ご利用ください。
 

2017/10/29(日) 09:53 |
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